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エンジンのおかげ

モータースポーツっていうのは、バイクや車、その他原動力を有する車両などで行う競技。
競技っていうからには、一生懸命走る。
一生懸命走れば当然疲れる。
それは、ロードでもオフロードでも、四輪でも同じ事。

四輪の場合、街乗り車でサーキットを走行する程度では、体力的にはそれほど疲れはしないが、それでも高速道をエアコンかけてのクルージング・・・などとは疲労の度合いが全く違う。
筑波サーキットなどでは、最終コーナーの横Gに対して左足の膝で踏ん張るから、走行後はすねから膝にかけて腫れていたこともあった。
(バケットシートを装着していれば違うのだろうけど・・・)
街乗り車ですらこうなんだから、レース車やフォーミュラなどはさぞかしすごい事になるんだろう。
(F1のコーナリング中は、あまりの横Gで息が吸えない・・・と聞いた事もある。)

ロードレースにしても、加速・減速のGは常にライダーの下半身にかかってくるので、これに負けないよう上半身を支えねばならない。
コーナリング中のGは外足とももと腰ですべて受け止め、体重移動を繰り返すため、30分の走行後は膝がガクガクしてまともに歩けないこともある。

オフロードはみなさん御存知の通り、いろいろな方向のG(荷重)やら反力やら振動やら、そういったものがライダーを襲うため、ガレ場やウォッシュボードのような凸凹道は走っているだけでも充分疲れる。

エンデューロに出場した翌日、会社で筋肉痛を訴えると・・・

「あに馬鹿な事言ってんだか。バイクなんてぇのはエンジンで走ってるんだろうが。おめぇ〜が疲れる訳あんめぇ〜な!(注:茨城の『なまり』が若干入っています?)」

と、よく言われる。

バイクはエンジンで走る乗り物である。
自転車などとは違い、自分の力を原動力として走ってる訳ではない。
なので、乗ってるだけのライダーが疲れるはずがない。

どうやらイヤミとかではなく、本当にそう思っているらしい。
バイクに乗った事のある人でさえ、通勤程度にしか乗っていないとモータースポーツの疲労度は理解できないらしい。

おいおい、ちょっと待て!
そーじゃねぇだろ!

・・・とは思っても、こういう人達には反論しない。
いくら説明したところで、経験していなければ理解はできないだろう。

以前、サーキットでスポーツ走行した時、会社の先輩に同行してもらったことがある。
そんなに暑い時期ではなかったが、30分の走行を終えてパドックへ帰り、メットを脱いだら汗だくだった。
そんな私を見た先輩は、

「バイクに乗って、汗をかくというという状況が理解できない。」

と、しみじみと語った。
その先輩は、以前ハスラー50に乗っていたこともあったらしい。
バイクを経験している人が、サーキットでのスポーツ走行を目の前で見ていても、それでも汗をかくほど疲れるということが理解できないらしい。

後日、会社の仲間と河原でBBQをした時に、みんなで乗り回して楽しんでもらえるようにと、私はDT200Rを持ち込んだ。
ごろごろ石あり、砂地あり、ウォッシュボードありと、なかなか変化に富んだ楽しい場所で、前述の先輩にも乗ってもらったところ、ぜーぜーと息を切らして戻ってきた。

「そうか〜、オフロードってのは疲れるんだなぁ〜。お前はいつもこんなところを走っていたのか。う〜ん、これは大変だ・・・」

この一言で、すべてが報われた気がした。
いくら言葉で説明するよりも、理解するには乗ってもらうのが一番早いね。

余談ですが・・・このBBQの1週間後にレースがあり、DT200Rで出場予定だったため転ばないように慎重に乗るようお願いしたにも関わらず、砂地でしっかり転んだらしい。
まあ、それは仕方がないとして・・・先輩からその事を聞かされたのは、レースの後だった・・・
砂地のレースじゃなかったのに、レース直後の洗車でエアクリーナーに砂がいっぱい付いているのを不思議に思っていたが・・・そういうことだったのか・・・(笑)

 

【類似】 ・・・(せきぴーの定義による)

「夏は、バイクはいいよね。涼しくて・・・」

お前、バイク乗った事ねーだろ?


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